「今日から自由だ!」
そんなふうに思っていたのは、夫のほうだけだったのかもしれません。
定年退職の日、妻から突然離婚届を突きつけられた…という男性の話を、Yahoo!ニュースで読みました。
あの話、実は他人事とは思えなかったんです。
というのも、私は逆の立場でした。
本当は「退職するまで、あと数年だけ我慢しよう」と考えていた私に、先に夫のほうから離婚を切り出されたのです。
だからこそ言えることがあります。
離婚は「決意」より「準備」が9割だということ。
定年=自由?それとも人生の再スタート?
「定年になったら…」と考える女性は、実は少なくありません。
長年、子育てと家事と仕事に追われて、ふと気づくと夫婦の会話はほとんどない。
定年後の暮らしを想像したとき、隣に夫がいる未来がどうしてもしっくりこない——。
でも、子どもも独立して、住宅ローンも終わりが見えてきた。
だったら、もう少しだけ頑張って、定年を機にリスタートしたい。
そんなふうに考えている女性は、決して一人じゃありません。
「切り出す前に」やっておきたい4つの準備
離婚時の財産分与では、結婚中に築いたものは「共有財産」とされます。
相手名義の預貯金や、退職金(支給前でも対象)も含まれます。
ただし、いざとなると「知らなかった」「言えなかった」で損をすることも。
退職金は、会社から振り込まれたタイミングによっては“もう相手のもの”と見なされる場合もあるんです。
そして忘れちゃいけないのが、年金分割。
結婚期間中の厚生年金は分けられるけれど、離婚後に請求しないと分割されません。
しかも、離婚後2年以内に請求しないと権利が消えてしまう場合もあるので要チェックです。
1. お金(財産分与・退職金・年金分割)
- 結婚中に築いた財産は共有財産。退職金も含まれます。
- 年金分割の制度を理解しておく(離婚後2年以内に手続きが必要)
- 通帳、保険、資産の整理は早めに


2. 住まい
- 持ち家の名義と居住権の確認
- 引っ越す場合の準備(敷金・初期費用・保証人など)
3. 心の準備
- いつ、どんなふうに話すか?
- 相手の反応や混乱にも冷静に対応できるように
- 相談できる人を一人でも持っておく
4. 収入源の確保
離婚後の生活は、収入の不安がつきものです。
だからといって、いきなりフルタイムで働くのは現実的じゃない。
私自身、老後のことも考えて、「まずは毎月2,000円でも、自分で稼げる仕組みを作ろう」と思い、
ネットでポイントを貯めるところから始めました。
たとえば、ハピタスというサイト。
楽天やYahoo!での買い物、旅行の予約、クレジットカードの申込みなどを少し工夫するだけで、
毎月1,000〜2,000円くらいのポイントが無理なく貯まります。
「自分のお金を、自分のタイミングで使える」って、こんなに安心なんだなと実感しています。
「切り出すタイミング」はいつがいいの?
- 退職金の振り込み前か後かで財産分与に影響
- 年金分割の対象となる厚生年金の期間を確認
- 子どもや親のイベントと時期がかぶらないよう配慮
離婚の話を切り出すタイミングは、実はとても大事です。
勢いでぶつかってしまうと、必要以上に揉めたり、損をしたりすることも。
「これからの人生、どう生きたいか」を主語にしよう
離婚するかどうか。
それは大きな選択だけれど、「今すぐ決めなくちゃ」と焦る必要はありません。
でも、これからの人生をどう生きたいかを主語にして考える時間は、今すごく大切です。
- どんな場所に住みたい?
- 誰と一緒にいたい?
- どんな時間を過ごしたい?
相手の言動に振り回される人生のままで終わらせなくていい。
自分で選び、自分で整えていく。
その第一歩として、今、静かに準備を始める女性たちが増えています。
「本当にこれでよかった」と言える未来のために
離婚してよかった、という女性の多くは、こう言います。
- 自分の時間が持てるようになった
- 仮面夫婦を演じる必要がなくなった
- 人間関係がスッキリした
何より、これからの人生を自分の意思で選べるという自由は、年齢に関係なく持つ価値があります。
ちなみに私は、離婚を切り出された側でした。
でもその経験を通じて、「自分の人生をどう生きたいか」を初めて真剣に考えるきっかけにもなりました。
まとめ|「自分の人生に責任を持つ」って、こういうことかもしれない
離婚を切り出すのは、決して軽いことではありません。
でも、それを考えるほどに、あなたが自分の人生と真剣に向き合ってきた証でもあると思うのです。
そして「もう遅いかな」と思っているなら、それは違います。
今この瞬間からでも、自分の未来のために準備は始められます。
自分の人生を、取り戻していきましょう。