離婚届の証人って、なんだかちょっとハードルが高く感じますよね。私も離婚届を出すときに少しだけ悩みました。そんな方のために、そもそも離婚届の証人が必要な理由、証人を誰に頼むべきか、頼む際に気を付けたい点などを分かりやすくお話します。合わせて証人を頼まれた場合に確認すべき事項もご紹介!
また、どうしても証人が見つからない場合の対応もあわせてご紹介します。
離婚届の書き方のポイントや注意点はこちらの記事にまとめています。

離婚届の証人は何のために必要?不要なケースもある?
離婚届けの証人が必要な理由
離婚届には証人として2名の署名が必要です。これは「夫婦二人だけで勝手に離婚を決めたわけじゃなく、ちゃんと証人が確認しましたよ」という意味があります。当事者の離婚の意思を確認した第三者(証人)がいることで、勝手に離婚届を出されるトラブルを防ぐ役割もあります。
目的は「離婚の意志が誠実であること」を保証するためなので、すでに公式な手続きが行われたケースでは証人は不要です。
証人が必要なケース

協議離婚の場合、証人の署名は必須です。協議離婚とは、夫婦が話し合いに基づき合意して離婚を決定するものです。協議離婚の離婚届では、民法に基づき、証人2名の署名が必要となり、1名でも欠けると離婚届は受理されません。
証人が不要なケース
協議離婚以外の離婚には、調停離婚・審判離婚・裁判離婚があり、この場合は証人は不要です。これらの手続きでは、家庭裁判所や調停委員が関与し、夫婦の離婚意志が法的に確認されるため、証人の役割は必要とされません。
- 調停離婚
-
家庭裁判所に申し立てを行い、調停委員の介入により離婚が成立します。
- 審判離婚
-
調停がうまくいかない場合、家庭裁判所が最終審判を行って離婚が成立します。
- 裁判離婚
-
裁判を通じて離婚を進める方法です。
離婚届の証人は誰に頼むべき?選び方とポイント

離婚届の証人になることができる人
証人には、夫婦以外の成人であれば誰でもなることができます。親族、友人、または職場の同僚など、誰にでも証人を依頼することが可能です。また、日本国籍を持たない外国人でも在留資格があれば問題なく証人となることができます。
ただし、証人は離婚届の手続きにおいて単なる形式的な存在ではなく、法律的にも以下の重要な役割を果たしています。
- 証人は、離婚が当事者間の合意に基づいていることを確認する義務がある
- 署名することで、離婚届が本物であることを証明する
証人が離婚の内容や理由などの詳細を知る必要はありませんが、合意の上の離婚であることを確認できる人物でなければなりません。
このため、証人の選定にあたってその役割や求められる条件をしっかりと理解しておくことが大切です。

私の場合、最初に母を思い浮かべましたが高齢なので心理的負担を考え、親族にお願いしました。
離婚届の証人として頼みやすい相手とは?
前述のように証人としての制限は「成人であること」のみなので、頼みやすい方に頼む方がスムーズです。一般的には親族・親しい友人に依頼することが多いようです。
- 両親や兄弟姉妹:身内なら頼みやすいですが、離婚に反対されていると微妙かも。
- 仲のいい友人:フラットな関係なら、気軽に頼みやすい。
- 会社の上司や同僚:職場での関係が良好ならアリ。ただ、離婚の話が広まるリスクも。
- 弁護士や行政書士:第三者として割り切って頼むならアリ。ただし、手数料がかかることも。
また、証人は夫側、妻側から1名ずつというような制約もないのでどちらか片方の知人に頼んで記入してもらうこともできます。
ちなみに、証人欄には証人の氏名、生年月日、住所、本籍を正確に記入する必要があります(押印は任意)。本籍地はあまり使う機会がないため「知らない。覚えていない。」という方も一定数いらっしゃいます。署名するためにわざわざ確認していただかなければならないので、親しい方の方が頼みやすいと思います。
証人が見つからない場合の対処法と代行サービス


身近に証人を頼める親族や知人がいない場合、弁護士や行政書士に依頼することもできます。当然、弁護士や行政書士には秘密保持義務がありますので、誰にも離婚を知られたくない場合などにも活用できますね。
弁護士や行政書士への依頼
弁護士や行政書士は法的資格を持ち、守秘義務があるため、安心して依頼することができます。また、既に離婚関連の相談をしている弁護士が証人になれる可能性もあります。
証人代行サービスの利用方法と注意点
証人代行サービスを使用することもできます。このサービスでは、専業の業者が証人として必要な書類に署名や捺印を行います。具体的な手続きの流れは以下の通りです。
- 離婚届の準備: まず、夫婦で証人以外の部分をしっかり記入し、関連する書類を用意します。
- 業者への依頼: 証人代行サービスの業者に申し込み、必要な書類を提出します。
- 署名・捺印作業: 業者が証人欄に必要事項を記入し、書類が自宅へ返送されます。
- 役所への提出: 書類の内容を確認し、全て正しく記入が完了した離婚届を役所に提出します。
この方法の主な利点は、迅速に対応できる点です。通常、依頼から手元に書類が戻るまでの期間は約1週間程度です。
ただし、証人代行サービスを利用する際にはリスクや注意点があります。
通常このような業者にも守秘義務はありますが、悪徳な業者が個人情報を別の用途に流用する可能性もあります。利用する際は、契約書・利用規約・個人情報の取り扱いなどをしっかり確認する必要があります。
弁護士や行政書士に依頼する場合もそれほど高額にはなりませ(一般的には5,000円から1万円程度)ので、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。



タダより怖いものはない!無料のサービスの方がリスクが高いので気を付けましょう。
証人欄の記入における注意点
代筆は絶対NG
頼める人がいないからといって、証人欄に他の人が代筆する行為は絶対に避けるべきです。これは私文書偽造と見なされる恐れがあります。万が一発覚すると法的な処罰を受ける可能性があるため、絶対にNGです。
虚偽の内容はNG
前述の通り、証人欄にはその人の氏名、生年月日、住所、本籍を正確に記入する必要があります。証人の本籍地が間違っていた場合、不受理となる可能性があり、その際は証人に記載訂正してもらう必要があります。
離婚届の証人の頼み方と注意点
頼むときに「証人になってくれない?」と切り出すのはちょっと緊張しますよね。私の場合、「ちょっとお願いがあるんだけど…」と前置きしてから伝えました。大事なのは、相手に負担を感じさせないこと。「署名するだけでいいよ」と伝えると、快く引き受けてもらいやすいです。
頼まれた側の心理的負担を考慮する
他人の離婚手続きに関与すること自体に、精神的な負担を感じる方もいらっしゃいます。依頼する際には「特に法的責任は伴わない」という点をしっかりと説明し、相手に安心感を与えることが大切です。
離婚が双方の合意であることをしっかり伝える
先に法的責任はないと伝えましたが、証人には「離婚が当事者間の合意に基づいていることを確認する義務」があります。
このため、双方が合意していることを客観的に示すことができる方がベターです。離婚の経緯などを詳細に伝える必要はありませんが、一方的な届けではないことを伝えるべきです。
離婚届の証人を断られた場合
もし依頼した相手が断った場合、しつこくお願いするのではなく、他の候補を考える方が賢明です。離婚届というネガティブな書類に抵抗を感じる人もいるので、その気持ちを理解してあげましょう。
離婚届の証人を頼まれた場合のリスクと確認事項
離婚届の証人になることは、一般的には大きなリスクを伴わないとされていますが、注意すべきポイントがいくつかあります。
当事者間の合意の上の離婚かどうかの確認
証人には合意の上の離婚であることを確認する義務があります。具体的な確認方法についての決まりはありませんが、以下の方法で確認してみましょう。
- 本人に直接確認する
- 「証人になってほしい」と依頼されたとき、「本当に大丈夫?」と一言確認する。
- 夫婦双方の合意を直接聞く
- 夫婦双方から「離婚することに合意している」との意思を確認できると安心。
- 夫婦のどちらか一方しか知らない場合、ある程度の事情を聞いた上で判断する。
- 離婚の経緯を聞く
- 「どういう流れで離婚になったの?」と軽く聞くことで、強制されたものではないか判断しやすい。→あまりしつこくは聞かないこと!
- 特に片方からだけ頼まれた場合は、一方的な手続きになっていないか気をつけたい。
- 筆跡などで確認する
- すでに記入された離婚届を見る際に、署名に違和感がないか確認する。
- 場合によっては弁護士や第三者に相談
- もし証人を頼まれた際に違和感があれば、弁護士や公的機関に相談するのも選択肢。
特に、DVや強制的な離婚のケースでは、片方が無理やり手続きを進めている可能性もあります。証人として署名する際には、できる範囲でしっかりと確認しましょう。
離婚届の証人として虚偽の証明を行った場合、法的な制裁を受ける可能性があります。このため、虚偽の申告(合意のない離婚届けなど)に加担しないよう注意が必要です。
まとめ
離婚届の証人は、名前や住所を書いてもらうだけの簡単な作業ですが誰に頼むかは意外と悩むポイントですよね。できるだけ信頼できる人にお願いし、スムーズに手続きを進めていきましょう。
また証人がどうしても見つからない場合は弁護士・行政処理や代行サービスを利用する方法もあります。
1つ1つの手続きが思ったよりも面倒で大変ですが、1つずつクリアしていけば、ちゃんと新しいスタートを切ることができますよ。